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INTEROP Tokyo 2008 ShowNet構築参加報告 (4)

ShowNetの構築

ShowNet構築の全体の流れとしては、HotStageと呼ばれる準備期間中での仮組み(物理作業~論理設定~チェック)、一部機材について本番会場に移動しての本構築(HotStage場所から物品搬入~復旧作業~チェック)、イベント会期中の運用、イベント終了時の解体作業となる。

HotStageは会期開始の2週間前から行われ、幕張メッセのホール2で集約した状態ですべてを構築する。これまでは別の場所でHotStageを行うことが通例だったが、今年から本番と同じ展示ホール内で構築を行った。ただし、ホール4と国際会議棟については例年と同じくHotStage後に現地へ移設しての再構築を行った。HotStageの目的とは、仮組みを行い動作チェックなども含めてShowNetが実際に利用される形まで持っていくということである。これを実施せずに現地に持ち込むと現地でのトラブルシュートでは移動距離が大きくなる等、効率が著しく低下するためである。


HotStage中の作業風景

HotStageでの仮組みですべての問題が洗われる。ただし、短期間で複数の人により設定・構築されるため、ネットワークが組みあがったからと言って設計意図通りに動くことはほぼ皆無である。設定ミスや動作不良など問題となる要素が山のように存在する。したがって、トラブルシュート能力をフルに活用しなければ解決できない。問題点を突き止め、解決することが重要であり解決することで大いにスキルが養われる。 とはいえ、時間が無限にあるわけでも無いため、最速で実施しなければならない。夜通し対応することが日常茶飯事化することもある。そのためタイムマネジメントも常に心がけなければならない。難しいようであれば自身のみで抱えこまずに上手く分担して対応しなければならない。


幕張メッセ会場内での本構築風景

HotStageでの仮組み・チェックが一通り終わった後、幕張メッセ会場内に構築の場所を移して本構築を行う。最終的には出展者にネットワークを提供することになるが、この時点でもトラブルシュートが必要になる。一連の動作チェックを既に実施してはいるものの最終的に出展者が正しく接続できるためにはもう一歩対応が必要となる。一般の顧客サポートのような作業をイメージしてもらえば良いが、ケーブルを接続したがリンクアップしない、インターネットへの疎通性が無い、通信できない等様々なトラブルが舞い込んでくるのである。これは、展示会準備段階から会期中が終わるまで続く。この時点では、お客様である出展者への対応という要素が増えるため、これまでのHotStage時点でのトラブルシュートとは根本的に対応方法を変えなければならない。お客様によってはこのShowNetを使ってデモを行うような方もいらっしゃるため、デモ中の正常通信の確保が最優先であり、時間との勝負であったりするためである。また、ShowNetの目的そのものが出展者に使って頂くことにあるため、この点を達成できなければ全く意味がなくなってしまう。

ただ、このように新しい技術が登場しようが、お客様が関わろうがトラブルシュートのやり方・考え方は変わらないのが面白いところ。OSI参照モデル7層構造の低いレイヤから見てゆくという大原則である。まずは手元のPCから見る、その先はゲートウェイとなっているルータまで見る、更に次はルータから先を見る~という具合で一つ一つの掘り下げの繰り返しなのである。IPを使っているから当たり前といえば当たり前なのだが、原則は今も昔も変わりないのである。また、トラブルシュートではプロトコルの細かい動作なども見て判断しなければならないことも多く、ネットワークに関する基礎知識も非常に重要となってくる。


撤収作業風景

このような形で無事展示会期間を乗り切ると、撤収となる。文字通り機材を回収し、ネットワークをばらばらにしてしまうのである。構築するまで準備期間も踏まえて9ヶ月程度かけたネットワークが物の数時間でバラバラになってしまう。夏の花火のように太く短くその輝きを放ったあとは儚く散るネットワークなのである。

(2008/07/28 9:41 清水 隆宏)


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